2019年12月14日

西東社のTOEIC本4冊(濱崎潤之輔・八島晶・渋谷奈津子著)を読み比べてみた

Kindleストアでは西東社の雑学本がよくセールになっています。Kindle Unlimitedにも多数が読み放題として登録されています。

西東社はいろいろなジャンルの本を多数出している出版者です。コンビニで数百円で買える雑学本が有名。とはいえそれぞれの専門界に依頼して書いてもらっているので、内容としては値段のわりにちゃんとしています。

今回は西東社から、TOEICの参考書を紹介してみようと思います。意外にもけっこうな数が出ており、それだけで十分な勉強が可能です。

マンガで攻略! はじめてのTOEIC(R)テスト 全パート対策




TOEIC本を多数執筆している濱崎潤之輔さんの著書。どちらかというと上級者向けの本で有名な方です。



今回紹介する「マンガで攻略! はじめてのTOEIC(R)テスト 全パート対策」は初心者向け。600点を目指している人のために、TOEICの基本的な取り組み方を紹介しています。

TOEICの全パートの簡単な概要の紹介から始まり、それぞれでの代表的な設問のタイプも解説してくれます。こういう問題はこう解け、といった具体的なアドバイスも豊富。TOEIC全体をこの1冊で見渡すのには便利な本です。イラストや図表も豊富に使われており、非常に読みやすくまとまっています。

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また、各パートごとにトレーニング法も紹介されています。ここはTOEIC受験に限らず英語学習全般に通ずる勉強法なので多くの面で参考になりそうです。


しいて難点を挙げるなら、一部にやや筆者独自の主張や用語法が含まれていることでしょうか。「リスニングの呼吸法」「要約リテンション」などは他の本であまり聞いたことがない概念です。もっとも、内容自体はよく言われていることですので慣れれば特に問題ではないかとは思います。

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また、タイトルに「マンガで攻略!」とある通り各章の冒頭に漫画が挟まります。ストーリーは、TOEICに苦戦している男女2人がハマーさん(=著者の濱崎潤之輔さん)から教えを受けるというもの。この漫画パートは正直特に面白くはありませんが、それほど長いわけではありませんし、べつに読まなくても問題ありません。メインは漫画の後の解説ページです。

あと注意が必要なのが、電子書籍版にはリスニング用のCDが付かないこと。ダウンロード用の音声なども無いようです。ですのでリスニングの練習には使えません。電子版はあくまでざっと解き方を知るための本ということになるのでしょう。

初心者の人、あるいはTOEIC慣れはしているけど基本をおさらいしたい人におすすめです。

出るとこ集中10日間! TOEIC(R)テスト リスニング編





八島晶さんの著書。濱崎潤之輔さんほど多くの著書は無いようですが、TOEIC対策本の定番である「特急」シリーズにも参加している方のようです。



「出るとこ集中10日間!」は3作ほど出ており、こちらはリスニング編です。TOEICのリスニングパートについて、基礎中の基礎を教えてくれます。PART2の応答問題では最初の疑問詞(WhenとかHowとか)を注意して聞け、とかそういう話です。PART3と4では設問を先読みしろとか。

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出題されうる代表的なパターンと解き方はだいたいカバーしており、初心者向けとしては十分な内容といえます。最後は練習問題もあり。

書いてあること自体は他の有名参考書と大差ないと思われますが、「解き方」をかみ砕いて説明してくれているのがポイントでしょうか。西東社の本らしくレイアウトや章分けが明確なのでとても読みやすいです。

なおこの「出るとこ集中10日間!」シリーズは紙書籍版にはCDが付いているようですが、電子書籍版にはありません。ただ、アプリを使ってCDと同じ音声が聞けるとの記述がありました。

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出るとこ集中10日間! TOEIC(R)テスト 文法編




上記の本と同じシリーズの、文法編。TOEICで文法といえば、主にPART5と6の対策となっています。

こちらも初心者向けです。書いてあることの多くは、ある程度英語を知っている人にとっては至極当たり前のこと。「すでに文の構成要素がそろっていたら空欄には副詞」「冠詞と前置詞の間に入るのは名詞」といったことが実例とともに書かれています。

細かい文法Tipsの積み重ねという感じの本ですが、出題されやすいポイントを初心者が少しずつ潰していくのには最適です。中級者以上の人にも、おさらいとして役に立つかもしれません。1テーマ3ページほどで過不足なくまとめられているので読みやすいです。

PART5は実は知識量はそれほど求められません。単語の意味を知らなくても自制や品詞のパターンで解けてしまう問題もあります。そういう意味では、こういう本で解き方を知っておくことは有効です。

出るとこ集中10日間! TOEIC(R)テスト 読解編





上の2つと同じ「出るとこ集中10日間!」シリーズですが、これまでと著者が異なり渋谷奈津子さんとなっています。TOEIC初心者に特化した本を出している方のようです。



「読解編」はPART7に特化した内容です。設問のタイプ別に思考の流れと解き方を解説しています。他の有名参考書が見落としがちな、細かいテクニックを拾っている記述があるのも好印象。例えばウェブページ問題特有の解き方などは見落とされがちな点だと思います。

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PART7は時間に追われて勢いで解きがちなパートですが、設問タイプごとに解法をあらかじめ知っておくと落ち着いて解けると思います。

総評


西東社のTOEIC本4冊を簡単に解説しました。

どの本も初心者向けながらTOEICの基本を過不足なく押さえています。実際のところ書いてあることは他の有名参考書とだいたい同じなのですが、誰でも理解できるような表現にかみくだいてくれている感じ。西東社特有の読みやすいレイアウトと明確な章分けもあり、空いた時間に少しずつ読むのに向いています

いきなり本番レベルの問題集を通してやる気力ない(あるいは挑戦して挫折した)という人には、最初に読むべき本としてかなりおすすめできます。これでTOEICの世界を概観してから、もっと高度な参考書で弱点をカバーしてくというスタイルが有効かもしれません。

これなら間違いなく値段以上の価値はあります。初心者にも、基本をおさらいしたい中級者にもおすすめです。




posted by trinder at 07:29| Comment(0) | 英語学習 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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